siRNA
ボナックは、独自のRNA核酸合成技術(後述)に基づき、ボナック核酸(nkRNA及びPnkRNA)と呼ぶ、約60塩基から成る一本鎖直鎖状RNAオリゴマーを開発しました4。
5’ 末端より3’ 末端に向けて、センス鎖、一番目リンカー部分(非相補部分)、アンチセンス鎖、二番目リンカー部分(非相補鎖部分)をそれぞれ含み、全てRNA分子で構成されます。
nkRNA®
5’ 末端より3’ 末端に向けて、センス鎖、一番目リンカー部分(非相補部分)、アンチセンス鎖、二番目リンカー部分(非相補鎖部分)をそれぞれ含み、全てRNA分子で構成されます。
PnkRNA®
左記nkRNA中、両サイドのリンカー部分がアミノ酸のプロリン“P”誘導体で置換された構造を持ちます。
nkRNA®、PnkRNA®の特長
1.分解されにくい
核酸医薬品は体内で分解されやすいという欠点があり、この課題を克服するための研究が世界中で行われています。
ボナックで開発したnkRNA®、PnkRNA®は、siRNAと比較して核酸分解酵素に対する耐性が向上しています。
<ボナック核酸の酵素に対する安定性(S7 Nuclease耐性試験)>

2.自然免疫応答の副作用回避
siRNAは体内で異物として認識されてしまう結果、生体の自然免疫反応を活性化させるという副作用が問題になっています。実際に、米国においてこれが主原因となり、開発中のsiRNAの第Ⅲ相試験が中断されたと言われています。
しかし、ボナック核酸はそのユニークな構造のため、自然免疫応答を回避します。すなわち、これはボナック核酸が副作用の少ない核酸医薬品として利用できることを示唆しています。